分子の動きが風になる!!

「空気になると距離が離れる、って、つまり体積が大きくなるんだよね」

「そうだよ、同じ体積だと圧力が高まることになるんだ。」

「その力で動くのが蒸気機関だね」

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蒸気機関は石炭などを燃やして水を蒸発させ、その時の圧力を使って、機構を動かし、いろいろな仕事をさせます。およそ1000倍に膨れるほどの圧力は大きいですね。

ところで、気体の圧力はどうやってできているのでしょうか?
気体の分子は止まって並んでいるのではありません。平均的な距離を出しましたが、いろいろな方向に動いています。
基本的には真っすぐ飛んで、衝突すると向きが変わる、衝突するのは、壁があれば壁にも衝突しますが、平均 3 nm毎にいる他の気体分子に衝突することが一番多いです。

天気予報で低気圧・高気圧という話を聞きますが、ちょっと分子の量が少なくなるのが低気圧、ちょっと多くなるのが高気圧。分子が多いと衝突が多くなり、少ないと衝突しなくなります。衝突が多いと分子の動く向きがすぐに変わります。
一方衝突が少ないとちょっと遠くまで衝突しないで進みます。
そのため少しずつ気圧の低い方へ分子が流れていきますね。
窒素で平均自由行程を求めるときは
0.68/P (cm)
になります。大気圧は1.01×105 (Pa)ですから、だいたい 700 nm になりますね。
通常の状態を1000 hPa として強い台風が 900 hPaすると、1割の差、気圧が低い方へ気圧の差の分だけ余分に飛んでいくのがわかります。
つまり気圧の差が大きいと分子がたくさん低い方へ流れて強い風になりますね。

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気圧で使っているhPa ヘクトパスカル、ヘクトという補助単位は100を表しています。

小学校とか、農業とかだとha ヘクトアール(ヘクタール)という表現を面積で使うことがありますね。同じhヘクトです。

「意見には個人差があります」技術的な点はできるだけ正しく記載しますが、本当の意味できちんと説明すると、、、紙面が足りません。どうやって端折るか、わかりやすく書くために大切なことを飛ばすこともあります。気になったら、教科書とか読んで調べてみてくださいね。

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最高技術責任者CTO
中野 禅(ぜんちゃん)

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